近代国家において、西洋音楽は「動員」と「和解」の2つの役割を担った。
これを一身に体現したのが本書の主人公、京極高鋭である。
京極は、戦前は国民精神総動員の方針のもとに作られた「愛国行進曲」のプロデュースを手がけ、戦後は東京オリンピックの開催に大きく関わった。
祖父は初代東京帝国大学総長・枢密顧問官の加藤弘之、父は昭和天皇の侍医という名家。
本人は幼少時、のちの昭和天皇の遊び相手でもあった。
弟は喜劇役者古川ロッパである。
白樺派の影響を受けて長じた「華麗なる縁の下の力持ち」京極の人生を通して、昭和史における動員と和解、日本が引き受けざるを得なかった矛盾を描く。
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