合唱の新シリーズに“紫版=フレキシブル”が登場!出版元の音楽之友社様にお話をうかがいました!
声楽/合唱/ヴォーカル
二部合唱による大人の童謡集
わたしの庭
小野興二郎作詩 源田俊一郎作曲
音楽之友社 1,980円
この秋、音楽之友社より新しい合唱シリーズ“紫版=フレキシブル”が出版されました。“フレキシブル”…最近よく聞く言葉ですが、実際にはどんな楽譜なのでしょう。そこで、今回のシリーズの編集を手がけられた、音楽之友社出版局楽譜部の服部純也様にお話をうかがいました!
—— 今回の“紫版”は、どのようなきっかけで生まれたのですか?
コロナウィルスの影響があり、世の中の趣味活動は世代を問わず、参加人数減少の問題を抱えています。合唱はその中でも影響を大きく受けた活動の一つです。編成の違いによって取り組める作品が異なるという、特殊な形態が世の合唱人を悩ませています。
そこで、その課題に正面から挑んだのがこの“紫版=フレキシブル”シリーズです。この楽譜なら、例えば男声の人数が女声に対して極端に少ない合唱団でも、混声合唱を楽しむことが出来ます。1冊の楽譜で編成を問わず歌えますので、様々な合唱団でお気軽にお使いいただけます。
—— 楽譜の特徴について教えてください。
どんな人でも気軽に合唱に取り組んでもらえるシリーズというのが大きな特徴です。合唱団の状況に合わせて、歌唱部分(歌うパート)を選択するなど工夫を凝らすことで、男声女声の人数比率を気にせず、ステージで扱うことが出来ます。編成を問わないため、世代や地域の垣根を越えて、歌う楽しみを分かち合うことも大いに期待できます。また、一つのステージで、混声合唱だけでなく女声合唱や男声合唱も楽しむことが出来ます。
—— どのような人に、どんなシーンで使ってもらいたいですか?
合唱団の人数や声部のバランスでお悩みの方々にぜひお手に取っていただきたいです。人数の少ないシニア合唱団には特におすすめです。現在、フレキシブル作品は二部合唱の作品が中心ですが、二部合唱だからといって作品の質が低いということは全くありません。むしろ、声部が少ないからこそ、シンプルで美しく、合唱人が本来取り組むべき、旋律を美しく歌うという営みに挑戦することが出来ます。これで、音楽之友社の合唱・歌曲の楽譜シリーズは以下の表紙バリエーションとなりました。
(左より)
グレー=歌曲、オペラ、黄色=同(童)声、緑=男声、ピンク=女声、青=混声、紫=フレキシブル
ぜひいろんな楽譜を手に取っていただき、お好みの作品に取り組んでほしいです。
—— ありがとうございました!