ウクレレ/カリンバ その他楽器

★解題★

 フランス国立図書館(BnF)に、「ペジブル氏のソロ」と題された写本があり、そこにJ.ペジブルの通奏低音つきソナタ16曲(ほかに無伴奏二重奏曲など)が収められています。他にもペジブルのソナタの手書き譜はいくつかみつかっていますが、今のところBnFの写本の所収曲と重複する曲ばかりのようです。そこで、BnF写本で付されている通し番号を「ペジブルのソナタの番号」として用いることにしました。

 本作は、いわゆる「BnF(フランス国立図書館)写本」と「Babel写本」の2つの写本に伝わっています。第3楽章がまったく違うものになっているほか、他の楽章でも主として低音にあちこち少し違っている箇所があります。とくに第2楽章ではそれが顕著です。そこで、RJP版では第3楽章については両方を収録するとともに、他の楽章については「BnF写本」を底本としつつ、Babel写本ではどうなっているかをOssiaのような形で示してあります。

 曲はペジブルのソナタとしてはコンパクトで、わかりやすくて取り組みやすい佳品です。

 第1楽章はグラーヴェ(重々しく)、4分の4拍子です。四分音符を中心としてゆったりと歩んでいく、晴朗で堂々とした、そして気品あるすばらしい楽章です。

 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定され、2分の2拍子です。Babel写本ではプレスト(速く)としており、また、音価を2倍、小節数も2倍に記譜されています。リコーダーの音にはあまり違いがありませんが、低音の音はかなり違いが大きく、音価が2倍違うことも併せ考えると、「もしかしてBabelさん聴き覚えで書いたのか?」とも思われてきます。とは言え、第3楽章はすっかり違う内容の曲ですから、やはり異稿があったものと考えるべきなのでしょう。跳ねるリズムの音楽で始まり、途中から16分音符のすばしこい感じの音楽になります。最後の音を吹き伸ばして、そのまま第3楽章に続きます。

 第3楽章は2つの写本がまったく異なる内容になっています。BnF写本ではアダージョ(ゆっくりと)、4の4拍子です。ヘ長調の和音で始まっていますが、すぐさまニ短調に滑り込むので、「第3楽章は短調で始まった」という印象になります。そしてたった11小節の間にニ短調からハ長調へ、そして一度ヘ長調を通って最後はハ長調の終止カデンツで結ばれます。ゆったりと歌いながらするすると転調していく、ペジブルらしい間奏曲だと言えるでしょう。他方、Babel写本の方もやはりアダージョですが、こちらは2分の2拍子です。ヘ長調で、明るくおだやかな感じで始まりますが、ト短調、ニ短調を通って最後はハ短調で結ばれます。このように、BnF写本の方とはやや対照的に、明るく始まるのに短調に強く傾斜していくという内容になっています。

 第4楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子です。最初に示されるテーマを変形しながら何度も扱いつつ、やや気まぐれな感じで音楽を語り進めます。しかし、テーマの姿を見失うことはありません。軽妙な終曲になりました。
第1楽章/第2楽章/第3楽章 /第4楽章

★解題★

 フランス国立図書館(BnF)に、「ペジブル氏のソロ」と題された写本があり、そこにJ.ペジブルの通奏低音つきソナタ16曲(ほかに無伴奏二重奏曲など)が収められています。他にもペジブルのソナタの手書き譜はいくつかみつかっていますが、今のところBnFの写本の所収曲と重複する曲ばかりのようです。そこで、BnF写本で付されている通し番号を「ペジブルのソナタの番号」として用いることにしました。

 本作は、いわゆる「BnF(フランス国立図書館)写本」と「Babel写本」の2つの写本に伝わっています。第3楽章がまったく違うものになっているほか、他の楽章でも主として低音にあちこち少し違っている箇所があります。とくに第2楽章ではそれが顕著です。そこで、RJP版では第3楽章については両方を収録するとともに、他の楽章については「BnF写本」を底本としつつ、Babel写本ではどうなっているかをOssiaのような形で示してあります。

 曲はペジブルのソナタとしてはコンパクトで、わかりやすくて取り組みやすい佳品です。

 第1楽章はグラーヴェ(重々しく)、4分の4拍子です。四分音符を中心としてゆったりと歩んでいく、晴朗で堂々とした、そして気品あるすばらしい楽章です。

 第2楽章はアレグロ(快活に)と指定され、2分の2拍子です。Babel写本ではプレスト(速く)としており、また、音価を2倍、小節数も2倍に記譜されています。リコーダーの音にはあまり違いがありませんが、低音の音はかなり違いが大きく、音価が2倍違うことも併せ考えると、「もしかしてBabelさん聴き覚えで書いたのか?」とも思われてきます。とは言え、第3楽章はすっかり違う内容の曲ですから、やはり異稿があったものと考えるべきなのでしょう。跳ねるリズムの音楽で始まり、途中から16分音符のすばしこい感じの音楽になります。最後の音を吹き伸ばして、そのまま第3楽章に続きます。

 第3楽章は2つの写本がまったく異なる内容になっています。BnF写本ではアダージョ(ゆっくりと)、4の4拍子です。ヘ長調の和音で始まっていますが、すぐさまニ短調に滑り込むので、「第3楽章は短調で始まった」という印象になります。そしてたった11小節の間にニ短調からハ長調へ、そして一度ヘ長調を通って最後はハ長調の終止カデンツで結ばれます。ゆったりと歌いながらするすると転調していく、ペジブルらしい間奏曲だと言えるでしょう。他方、Babel写本の方もやはりアダージョですが、こちらは2分の2拍子です。ヘ長調で、明るくおだやかな感じで始まりますが、ト短調、ニ短調を通って最後はハ短調で結ばれます。このように、BnF写本の方とはやや対照的に、明るく始まるのに短調に強く傾斜していくという内容になっています。

 第4楽章はヴィヴァーチェ(生き生きと)、4分の3拍子です。最初に示されるテーマを変形しながら何度も扱いつつ、やや気まぐれな感じで音楽を語り進めます。しかし、テーマの姿を見失うことはありません。軽妙な終曲になりました。
第1楽章/第2楽章/第3楽章 /第4楽章

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