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モーツァルトとベートーヴェンの時代、ウィーンの宮廷楽長に君臨したアントニオ・サリエーリ(1750-1825)。フランス革命~ナポレオン戦争という激動の時代を経験し、のちに「モーツァルトを毒殺した男」の烙印を押されてしまった人物ですが、実は心優しく、家族思いの人物で、しかも甘いものに目がないという知られざる一面も。そんなサリエーリを案内人に、彼の生涯を彩ったオペラの世界から当時の食文化、さらにはオペラの舞台となった古代~中世の食を読み解きます。
総合芸術オペラの世界に花開いた音と食のコラボレーションを目と舌で楽しむ異色の人物伝+文化誌。
はじめに
レシピ集
第1章 1760年 レニャーゴの食卓 あるいはサリエーリサリエーリ事件簿 その1「クローゼットの中の砂糖」
第2章 1768年 《危ない夜》の食卓 あるいはサリエーリ事件簿 その2「黒い犬に気をつけろ」
第3章 1772年 《ヴェネツィアの市》とお菓子 あるいはモーツァルトからサリエーリへの返答
第4章 1784年 《ダナオスの娘たち》の祝宴 あるいはマリー・アントワネットとサリエーリの練習三昧
第5章 1788年 激務のあとの癒やしのスープ あるいは家族との幸せな思い出とリウマチ回復祈願
第6章 1790年 《コジ・ファン・トゥッテ》のドリンク あるいはヨーゼフ2世、サリエーリ、モーツァルト及びダ・ポンテの四角関係
第7章 1799年 《ファルスタッフ》 の食卓 あるいはベートーヴェンからサリエーリへの返答
第8章 1810年 カフェ・ラテとヨーロッパ情勢 あるいはサリエーリ事件簿 その3「ウィーンからコーヒーが消えた日」
第9章 1812年 アイスクリーム食べある記 あるいは教え子シューベルトとの楽しきレッスン
第10章 1816年 サリエーリウィーン生活50年祝い 会議の終わりにお菓子を添えて
ボーナストラック 1984年 虚構の食卓 あるいは並行世界の宮廷生活「アマデウス」の色彩
おわりに
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