●ギャラントな小ソナタ ハ長調 作品6-1
★解題★
エスプリ・フィリップ・シェドヴィル(Esprit Philippe Chedeville 1696-1762)が作曲し出版した愛好家向けの小規模アンサンブル曲集のひとつ、「ギャラントな小ソナタ集 作品6」に収められている曲です。独奏楽器として名指されているのはミュゼット、ヴィエール(ハーディ・ガーディ)ですが、「他の楽器」でもよいとしており、音域はアルトリコーダーにも合っています。
少し変わった曲集名ですが、「ギャラント」は、田舎趣味とともに当時の流行であったようです。
★解説★
4楽章から成り、少しゆったりした感じの楽章と、軽妙な速めのテンポの楽章を交互に並べています。劇的な要素はあまりみられませんが、趣味のよい晴れやかな音楽で、演奏してたいへん楽しい曲になっています。
第1楽章は4分の3拍子で、ラントマン(ゆっくりと)と指定されています。トリル(+の記号)とモルデント(Vの記号)、そして3度音程をつなぐ前打音が多用されており、フランス趣味の装飾的が満載ですが、骨組みになる旋律線がたいへん穏やかに美しい佳品です。
第2楽章はガボット・アン・ロンド(ロンド形式のガボット)と題され、モデレマン(穏やかに)と指定されています。ロンド主題部が最初に繰り返されたあと、第1副主題→ロンド主題→第2副主題→ロンド主題と続く部分が、これも2度繰り返されますので、結局、A-(A-)B-A-C-A-B-A-C-Aという形だということになるでしょうか。副主題もロンド主題の素材による音楽で、その意味では強い対比はありません。かろやかな魅力。
第3楽章もロンドと題され、グラシューズマン(優美に)と指定されています。自然な息遣いのロンド主題が繰り返されたあと、第1副主題、ロンド主題、第2副主題と続き、ダルセーニョ(事実上のダカーポですが)で最初のロンド主題部に戻るという形なので、A-(A-)B-A-C-Aという、第2楽章よりはかなり圧縮された構成になっています。主題の対比は第2楽章よりも鮮やかで、難しい言葉は使わないのに説得力がある、みごとな出来栄え。
第4楽章はレジェルマン(軽く)と指定された4分の2拍子の速い楽章です。スピード感のある主題を扱い、次々と軽快な楽想を繰り出して、変化に富む音楽をくりひろげます。途中には少しだけですが「ひとり2声部」の部分もあり、はなやかな技巧的要素も含んでいます。最後は主和音にしっかりと落ち着いていくことによってにぎやかに全曲をしめくくります。
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B-2)
第2楽章(B-3)
第3楽章(B-2)
第4楽章(C-1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司
●ギャラントな小ソナタ ハ長調 作品6-2
★解題★
エスプリ・フィリップ・シェドヴィル(Esprit Philippe Chedeville 1696-1762)が作曲し出版した愛好家向けの小規模アンサンブル曲集のひとつ、「ギャラントな小ソナタ集 作品6」に収められている曲です。独奏楽器として名指されているのはミュゼット、ヴィエール(ハーディ・ガーディ)ですが、「他の楽器」でもよいとしており、音域はアルトリコーダーにも合っています。
少し変わった曲集名ですが、「ギャラント」は、田舎趣味とともに当時の流行であったようです。
★解説★
4楽章から成っています。タイトルが示すとおり、全体にホモフォニックで、平明でわかりやすい旋律がくりひろげられる音楽ですが、トリルやモルデントなどを駆使したフランス・バロック特有の装飾趣味は健在です。
第1楽章は「ロンド」と題され、4分の3拍子で、タンドラマン(優しく)と指定されています。その通りとても優しい感じのロンド主題を提示、繰り返したあと、いくらか高らかに始まる第1副主題が示され、またロンド主題に戻ります。第1副主題・ロンド主題を繰り返したあと奏される第2副主題は、少し低い音域から始まって、しだいに盛り上げリをみせる構造になっています。そして最後にロンド主題に戻ってしめくくりますので、全体は、A-B-A-B-A-C-A という姿をしていることになるでしょう。
第2楽章はゲマン(陽気に)と指定された4分の2拍子の快速楽章です。明快な感じで始まるテーマで始まり、以下、たいへん調子よく、また変化に富む音楽が繰り広げられます。技法的には、「属9の和音」をはじめ、ところどころでかなりテンションの高い和音を指定して、独特な面白い響きを取り入れているのが耳につきます。なかなか意欲的な楽章です。
第3楽章は「ミュゼット」と題された2分の2拍子の短い楽章で、再びタンドラマンと指定されています。素朴であたたかな感じの短い間奏曲になっています。
第4楽章はレジェルマン(軽く優美に)と指定され、8分の3拍子で、音階で上がったり下がったりする主題で始まります。第2楽章でも低音が独奏楽器を模倣して追随してくるような気配が少しありましたが、この楽章ではよりはっきりと互いを模倣して応答するような箇所が多くなっていて、本作の中では最も対位法的な味わいの濃い楽章になりました。また、終わり近くでに突然短調の音楽になって色合いを変えてくるのも強い印象を残します。
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B-2)
第2楽章(C-1)
第3楽章(B-2)
第4楽章(C-1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司
●ギャラントな小ソナタ ハ短調 作品6-3
★解題★
エスプリ・フィリップ・シェドヴィル(Esprit Philippe Chedeville 1696-1762)が作曲し出版した愛好家向けの小規模アンサンブル曲集のひとつ、「ギャラントな小ソナタ集 作品6」に収められている曲です。独奏楽器として名指されているのはミュゼット、ヴィエール(ハーディ・ガーディ)ですが、「他の楽器」でもよいとしており、音域はアルトリコーダーにも合っています。
少し変わった曲集名ですが、「ギャラント」は、田舎趣味とともに当時の流行であったようです。
★解説★
4つの楽章から成っています。全体にホモフォニックで、平明でわかりやすい旋律が続くようでいて、実は転調がかなり多くて非常に洗練された内容を持っています。そしてトリルやモルデントを趣味良くちりばめた、フランス・バロックならではの繊細な味の名品です。
第1楽章はタンドラマン(優しく)、4分の3拍子です。バッハの「フーガの技法」のテーマと同じ音列(6つ目の音まで)を持つなだらかに歌う主題を独奏楽器が示すと、低音が音型を模倣ぎみに寄り添って始まり、きめ細かな味わいの音楽をくりひろげる佳品です。
第2楽章は4分の2拍子のアルマンドです。ちょっと気迫のこもった感じがある開始から、十六分音符での動きを中心に音楽をつむいで行きます。その十六分音符にまでトリルが指定されている箇所がかなりあって、忙しさもありますが、とても気持ちのいいフレーズが続きます。
第3楽章は8分の3拍子のロンドです。最初にロンド主題(ハ短調)が示され、繰り返されたあと、第1副主題部(変ホ長調→ハ短調)→ロンド主題部→第2副主題部(ト短調、やがてハ短調)と続き、そのあとダル・セーニョの指定で曲頭に戻ってロンド主題でしめくくるという形です。キビキビした感じのなかなか力強い音楽です。
第4楽章は8分の6拍子のジーグです。独奏楽器が先導して始まり、まず最初の部分でしっかりと主題を印象付けます(しかも繰り返します)。そのあと、音楽はとても自由な羽ばたきをみせ、拍の感じを戸惑わせるような箇所もあって変化に富んだ内容をくりひろげます。
■リコーダーによる演奏
第1楽章(B-2)
第2楽章(C-1)
第3楽章(B-3)
第4楽章(C-1)
※カッコ内は指回り難度です。
※リコーダー演奏:石田誠司 チェンバロ(電子楽器)演奏: 石田誠司
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