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composer:Schubert, Franz
作曲家:シューベルト
解説者:溝部国光
ジャンル:室内楽
品番:137
編成:
Vn., Va., Vc., Cb., Pf.
内容:
I. Allegro vivace
II. Andante
III. Scherzo. Presto
IV. Thema- Andantino, Variazioni- Allegretto
V. Finale. Allegro giusto
歌曲王シューベルトの作品の中でもしかしたら一番有名かもしれない歌曲「鱒」を素材にしたピアノ五重奏曲〈鱒〉が日譜に加わりました。
この少し聞き慣れない編成「ピアノ五重奏」とは、オーケストラの弦楽器が各一種類ずつ、つまりヴァイオリンとヴィオラ、チェロ、コントラバスとピアノのの五重奏です。弦楽四重奏だとコントラバスの代わりにもう一つヴァイオリンが加わりますから、大きなコントラバスが特徴的だ、と言うことがおわかり頂けると思います。
さて、シューベルトは1817年に歌曲の方の「鱒」を作曲し、その2年後の1819年、シューベルト22歳の年にこのピアノ五重奏を作曲しました。このようにシューベルトが自作の歌曲を器楽曲に引用することは後にもたびたびありましたが(例えばフルートとピアノのための「しぼめる花変奏曲」、弦楽四重奏のための「死と乙女」など)、この「鱒」はそうした自作引用のはしりとなる作品です。
そうやって生まれた第4楽章の「鱒の主題による変奏曲」はもちろん聴き所のひとつですが、その他4つの楽章の美しさも聴き所充分。この編成から生まれる独特な広がりのある室内楽の響きを是非お楽しみ下さい。
ピアノ五重奏曲 イ長調 鱒
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