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ウクレレ/カリンバ その他楽器

SR-170 邦人作家による3つのソナタ

税込価格(本体):
4,180(3,800)円
出版社:
リコーダーJP

秋草

★解題★

 幻想曲・秋草は、すぐれた初心者用作品「友との再会」「日だまりの中で」などの作曲者として『アルトリコーダーステップバイステップ』の学習者にはおなじみの高橋たかねさんが、初めて発表した「本格的独奏曲」です。

 作曲家・松田宣正氏が企画・プロデュースされている「心がやさしくなる音楽」というシリーズのCDがあり、本作は、その第3集(2008年5月)に収録されました。そのときの演奏は、リコーダーが森吉京子・チェンバロが土居瑞穂という、東京芸大古楽科が誇る気鋭の若手奏者コンビによるものでした。

 ※このCDはRJPからもおわけできます。こちらをご覧ください。


★解説★

 曲は3楽章から成り、それぞれに秋の草花にちなんだ副題がつけられています。第3楽章「コスモス畑で」にはリコーダーが速い音階を演奏して華やかな効果を上げる箇所もありますが、全体として演奏しやすく、またわかりやすく語りかけてくる高橋さんらしい作品になっています。
 
 
 森好美作曲 幻想曲ふうソナタ
 
 
★解題★

 「幻想曲ふうソナタ」と題された本作品は、森好美さんの初めての「リコーダーのための本格独奏曲」です。リコーダーJPの委嘱により、2006年9月に作曲されました。


★解説★

 第1楽章はアンダンテ・コン・モート(落ちついた速さで、動きをもって)8分の9拍子の叙情的なテーマで始まり、アレグロ(快速に、生き生きと)8分の6拍子の部分・アレグレット(やや快速に、やや生き生きと)の部分を挟みながら構成されていて、一種のカプリッチョふうの音楽といえばいいでしょうか。作品全体を貫くたのしい幻想性が、ここでもよく現れています。

 第2楽章はアダージョ(ゆっくりと)、4分の3拍子。静謐にしてきよらかな主題で始まり、動きを増した中間部を挟んで、また最初のテーマに戻りますが、こんどはチェンバロがおもにテーマを扱う形が取り入れられます。気品のあるすぐれた緩徐楽章。

 第3楽章はアレグロで、8分の6拍子。伝統的なジークの音楽も踏まえていますが、音楽の内容は軽妙で可憐な、全く独自のものです。全体はロンドふうに構成されていて、A-B-A-C-Aのような形とみられ、Cにあたる部分では現代作家ならではの音使いも登場します。



田淵宏幸作曲 ソナタ・イタリアーナ

★解題★

 田淵宏幸さんの「ソナタ・イタリア―ナ(イタリア風ソナタ)」はリコーダーJPの委嘱により2006年夏に書かれた「バロックソナタふう」作品で、平明で明るい曲です。やさしく演奏できるので中級者のかたにもお勧め。


★解説★

 4楽章から成る「バロックソナタふう」作品で、平明で明るい曲です。やさしく演奏できるので中級者のかたにもお勧め。

 各楽章にイタリア民謡がモチーフとして用いられています。作曲者・田淵さんによると、それらの曲とは次のとおりです。

第1楽章・・・Dormi, dormi bel bambin
第2楽章・・・O del cielo gran regina
第3楽章・・・L’angelus
第4楽章・・・Dormi, dormi bel bambin, Lucciola, Ninna nanna (Umbria)


 第1楽章はアンダンティーノ(アンダンテ[歩くような感じで]よりあっさりと)、4分の4拍子。おだやかなメロディーです

 第2楽章はアレグロ(快活に)、4分の3拍子。平明な主題を扱い、途中は少しだけ短調の響きがきかれます。

 第3楽章はレリジオーソ(敬虔に)と指定され、4分の4拍子。静かな音楽です。

 第4楽章はふたたびアレグロで、8分の3拍子。弾むようなテーマが繰り返される間に2つの部分が挟まれる「ロンド形式」です。
高橋たかね 「秋草」 /森好美 幻想曲ふうソナタ/田淵宏幸 ソナタ・イタリアーナ

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